見通しなく借金重ねるな――破格の大型補正予算案

 1929年の大恐慌に直面した蔵相、高橋是清翁は、強烈な緊縮財政を布いた井上準之助蔵相のあとを受け、大規模な拡張政策で日本経済の回復をもたらしました。

 高橋は、財政の支出を井上以前の水準に戻しただけで、現政権のように、借金を重ねるような愚は行いませんでした。しかし常に健全財政を志向していた高橋は、軍事予算縮小に反対する陸軍の青年将校たちに暗殺されてしまいました。

 ところで現在、自民党の「借金王」小渕政権に続き、緊急経済対策の美名の下に、当時に倍加する支出が行われようとしていますが、これは慎重な国会審議の下、精査されるべきものです。

 しかし新聞報道によると、自民党は大型補正予算の早期成立に向けた大号令ですっかりルンルン気分。国民不在のはしゃぎようであるともいいます。政権政党としての自覚が欠けているといわざるを得ません。