1500兆円の個人金融資産を活かす施策が必要

 4月に改正産業活力再生特別措置法が、自民、公明、民主の賛成多数で可決されました。これには衰退産業を救うことで目先の混乱から逃避できるかもしれないというメリットはあるかもしれません。だが一方で、時代に合わず、淘汰されるべき企業にばかりヒト・モノ・カネが滞留するだけで、本来の成長産業への投資が妨げられる可能性が高い施策でもあります。政府は、この種のことは市場に任せて、産業再生にはあまり口出しをしない方が、よいのではないでしょうか。

 さらに現政権は株価下支えのため、政府による緊急時の株の買い取り制度を経済対策に盛り込みました。株価はいうまでもなく需給関係で乱高下するものなので、買取資金50兆円を用意した所で、下がるものは下がります。株はいずれ売る必要がでてくるのに、売り圧力が溜め込まれるだけです。

 人為的な株価対策よりも配当への二重課税を廃止するなど、1500兆円の個人金融資産を市場に誘導する施策こそ、長期的な経済対策として有効であると考えます。1500兆円のうち株式は50兆円を占めるに過ぎないのですから尚更です。


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